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1968年 メルセデスベンツ 250S

INFORMATION

年式1968年
カラーブラック/アイボリー
内装グレー
走行距離不明
車検期限2020年3月
装備4速コラムAT
クーラー
パワステアリング
ヤナセ正規輸入車
PRICESOLD OUT

DESCRIPTION

 1968年式 メルセデスベンツ250Sセダンが入庫しましたので、ご案内いたします。

 1965年にデビューしたW108型セダンは、現代のメルセデスのSクラスの基礎を築いたモデルで、オーソドックスで、堅実で安全性にも優れ、なおかつ先進的でもあるクルマです。
このモデル以降、アメリカ車に代わり、日本国内に於いて徐々に高級車としてのメルセデスの地位が浸透していきましたが、それでも60年代初頭は、まだまだ高嶺の花でした。
 当然その造り込みは、60年代のメルセデスそのものであり、大量生産の為の効率化などという考え方など微塵も存在しない、旧き良きメルセデス本来のものと言えます。

 エンジンは、耐久性抜群のM180型。排気量2.49L 直列6気筒 SOHC。
出力は130馬力と控えめな数値ですが、現在ではパワーを争うクルマではないですし、鈍重な感じも無く、私感ではこれで充分。
 メルセデス内製の4速ATを介して、高速走行でも100〜120km/hでストレス無く普通に巡航できる性能を現在も持っています。
 燃費はリッター当たり、高速で8km前後、市街地で6km前後といったところで、この時代のこのクラスのクルマでは標準的な数値です。
オイルと水の管理さえ怠らなければ、非常にタフなエンジンと言って良いでしょう。

 内装はグレー、合皮と布とのコンビ。
オールシーズン快適な座り心地で、優れた高級車として文句なしの素材。外装色とも良い雰囲気にマッチしています。
 ウッド類には一部細かいクラックが見られますが、その程度で、内装その他の箇所も程々に良い状態。
 良好な視界と疲れないポジション、ガッシリしたボディと、ストロークの大きい乗り心地。
大きめのステアリングと、使い易い操作系など、その設計の優秀さは、現代のメルセデスの礎になっていることを感じます。

 このW108セダン、もはやヴィンテージ・メルセデスと呼んで差し支えない部類となりましたが、
しかし、じっくり観察してみると、中々どうして、現在でも我々を唸らせる素晴らしさが随所に見られます。
 弱アンダーを維持する安定したコーナリング特性と、安心して踏めるブレーキ性能は、現在では当たり前ですが、当時の国産車から見れば隔世の感がありました。
“ 実用的な高級車 ” こそ、メルセデスベンツのクルマ作りの基本理念であることを、実感させられます。

 当車両は、昭和43年にヤナセにて最初のオーナーに販売されています。
クーラーはヤナセ物のオリジナルではなく、リヤ吹き出しタイプからフロントの釣り下げ式に変更されています。
 オリジナルのボデイカラーは黒ですが、トップのみアイボリーにペイントされています。
ホイールキャップは2ピース、ミラーも湾曲した形状で、共に初期型の特徴的なフォルムを維持しています。

 今となっては、さほど大きくもないボデイサイズに、切れの良いステアリング。
普段乗りに、カジュアルにお乗り頂きたい1台です。