STOCK LIST
1969年 メルセデス・ベンツ280SE 3.5クーペ
INFORMATION
年式 | 1969年 |
---|---|
カラー | ガンメタリック |
内装 | バーガンデイー |
走行距離 | 不明 |
装備 | フロアAT、クーラー、パワウインドー、パワステアリング |
PRICE | SOLD OUT |
DESCRIPTION
程度良好の280SE3.5クーペが入庫致しました。
1969年から3年間のみ製造されたこの3.5クーペは、豪華さ、造りの良さにおいては、通常の縦目セダンに比べると格段の違いがあります。それは当時の販売価格にも当然反映されており、セダンに比べて倍近く高いプライスがつけられていた事でも解ります。現行車ではCLと言うSクラスのクーペが存在しますが、それに相当するモデルといえますが、そのステイタス性は今とは比較にならない物です。勿論、アメリカ市場を意識したモデルであり、それはそのスタイルからも伺えます。総生産数は3千台少々とかなりの希少モデルであり、今後もW113/SLとともにクラッシックメルセデスとしてのステイタスを持ち続けていくのは間違ありません。
エンジンは信頼性のあるM116ユニットを搭載。V8/3.5リッター、200馬力、最大トルク29㎏と十分なパワーで、決して軽くはないこのボディーを軽快に引っ張ります。非常にタフなエンジンで、静粛性や燃費についてもそう悪くはなく、現代の大排気量エンジンに比較しても大きく劣るものでもありません。この初期のM116エンジンはブロック本体が鋳鉄製で、後のアルミ製に変わる以前のタイプです。重厚感でスムーズな高級感を伴うフィーリングを持っており、私の大好きなエンジン。初期のエレクトロインジェクションシステムを採用していますが、アナログなコンピューターへ水温と空気温の2つのセンサーにより伝達し適切な空燃費を行うもので、当時としては再先端のシステム。以外に信頼性も高く、今でもコンピューターのリビルドも可能で、その他のセンサー類のパーツ供給も問題はありません。現時点でも全く問題なく、快調そのものと言えます。
内装はバーガンデイーのレザーで外装色との雰囲気はこのクルマにマッチしています。このレザーとウッドに囲まれた室内空間はドライバーに懐かしさと不思議な安心感を与えるもので、仕事で疲れた後に乗ってみると、すべての事が、まあいいか、と思えるほどの癒し感は他のクルマには無いものです。シフトはフロアATで4段変速のメルセデス内製の物。現代の電子制御式ATに比較すればアナログな感じはしますが、ダイレクト感があり決して劣らないものです。しかも標準でクーラーも装備され、パワーウインドー、パワーステアリングも装備。当時としてはかなり豪華な装備と言えます。
3.5クーペの魅力はなんと言ってもそのボディーデザイン。1950年代のアメリカ車の流れをメルセデスのデザインに融合させた見事なものと言えます。当時の社内デザイナーであったポール・ブラックによるクラシカルで伝統的なメルセデスのスタイルの中にもエレガントさが感じられるもので、どの角度から見ても破錠をきたさないそのスタイルは時が経っても色褪せる事はありません。このクルマはアメリカ仕様ですがヘッドライトをヨーロッパ仕様に交換。私はどちらのスタイルも好きなのですが、この辺はお好みによってどちらでも、と言う事でしょうか。
さてこの3.5クーペ、近頃、めっきり見かける事が少なく、これはあくまで推測に過ぎませんが、恐らく日本国中に5~60台位しかないのではないかと想像します。総生産数でも3千台位ですからその内1割も日本には無いでしょう。比較的盛んに並行輸入されていたのも昭和の終わりから平成の初め頃迄と思います。90年代中頃には輸入しても商売にならないので殆ど入ってきていないはずです。それどころかアメリカに里帰りした(特にコンヴァーティブル)クルマもあるので、勢い見かけなくなりました。
当該車両は前オーナーがこまめにメンテナンスしてきたクルマで、整備記録も残されており、状態はほぼ把握できています。今後何処をどうメンテナンスして、また何処に注意しながらお乗り頂くかは適切にアドバイスできると思います。トランクの容量も大きく、街乗りからゴルフの足まで充分使用でき、夏場でも良く効くクーラーと、実用度も高いのが良いところです。また、以外に見切りが良く運転しやすい車でもあります。そのスタイルとは裏腹に実にコンフォートにお乗り頂けるものこのクルマの魅力の一つです。
是非当店にて、その良さをお確かめ下さい。