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1965年 ジャガーEタイプシリーズ1 3.8ロードスター D車【希少 純正ハードトップ付】
INFORMATION
年式 | 1965年 |
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カラー | ホワイト |
内装 | レッド |
走行距離 | 24400km |
装備 | 希少・正規輸入車 左ハンドル、4速マニュアル、フルヒストリー&メンテナンス、オリジナルハードトップ付き |
PRICE | SOLD OUT |
DESCRIPTION
たいへん人気の高いジャガーEタイプロードスター、それも貴重な国内正規輸入モデルをここにご紹介いたします。
1950年代にルマンをはじめとした国際スポーツカーレースにおいて不朽の大成功を収め
レーシングカー/市販スポーツカーともに黄金時代を築いたジャガーが、そのリソースを集大成し生み出したスポーツカーがこのEタイプです。
Eタイプは1961年3月のスイス・ジュネーブモーターショーにて、クーペタイプとロードスタータイプの2種類がともに公開されました。
265馬力を発揮するツインカムエンジン、150mph(241kmh)のトップスピード、モノコックタブ/サブフレーム構造のシャーシと4輪独立サスペンション、
そしてレーシングカー譲りの4輪のディスクブレーキと、時代の水準をはるかに超えたスペックと高度な設計が目を引きましたが、
何よりもっとも注目を浴びたのは、その滑らかな弾丸のような美しいデザインでした。
それはジェット機の設計に着想を得たもので、風洞実験により洗練され完成した、自動車デザインにおける不朽の傑作です。
かのエンツォ・フェラーリは当時Eタイプを初めて見た際にいくつかの賛辞を残したという伝説があります。
「なんと美しい車だ・・・・しかしこの車の唯一の欠点は、フェラーリのバッジが付いていないことだ。」とのエンツォの言を、Eタイプの開発ドライバーであるノーマン・デュイスが証言しました。
さらには、「世界でいちばん美しい車だ。(La piu bella automobile del
mond.)」とのコメントは、イタリアの自動車史研究家であるジノ・ランカーティによる優れたフェラーリの伝記に記されています。
ニューヨークの近代博物館(MoMA)では、初期モデルにあたる1962年型の3.8ロードスターが公式永久所蔵品として保管・展示されています。
MoMAにより所蔵された自動車としてはチシタリア202、フェラーリF1に続いて3台目になり、所蔵車両が増えた現在に至るまで唯一の英国車となります。
1951年に初めて自動車の美をテーマとした展示を行ったMoMAの資料にて、Eタイプのデザインは「この自動車の美しさとラインの調和は、主観ではなく普遍的な数学的比率から生まれている。」と評されています。
このEタイプのデザインを生み出した設計者のマルコム・セイヤーは、元々が航空機会社の設計家という来歴で自動車スタイリストと呼ばれることを嫌い自身を空力学者と称しました。
Eタイプのデザインにあたり同氏は芸術的センスやひらめきといったものよりも、
機械設計用の計算尺と7桁の数字の対数表による綿密な計算による設計と、風洞実験によりボディに取り付けた毛糸の動きを記録するといった科学的なアプローチに重きを置きました。
その上でこの極めて美しく、芸術的とも呼べるラインが生み出されたのは非常に興味深い事で、自然界の美しい造形の背後にある黄金比などの数学的なルールの存在を思い起こさせます。
妥協を許さず、理想主義的に設計されたスーパースポーツカーであるEタイプは、はたして普通に扱える車なのでしょうか?
結論を言いますと、日常的に快適に乗れる車です。
Eタイプの素晴らしさは性能やデザインのみならず、運転者が安全・快適に扱えるように操作と機能を考え抜かれて設計されている点にもあり、
1960年代のクラシックカーではあっても、ある程度車に慣れた方なら問題なく気持ちよく運転する事が可能です。
この魅力的なオールドイングリッシュホワイト(3.8のカラー名ではCream)に塗られたEタイプロードスターは、
セイヤーのオリジナルデザインに忠実なシリーズ1の中で、前期型にあたる3.8リッターモデルです。
1961年2月に始まり1964年8月まで生産されたシリーズ1
3.8ロードスターは、この車を含めて88%が輸出用の左ハンドルモデルでした。
この車両はその最後の生産月の1964年8月7日に生産され、最後から39台目のシリーズ1
3.8ロードスター左ハンドルの最終モデルとして、
新車時に日本正規輸入業者である新東洋企業に配達されています。
日本での登録は1965年(昭和40)年に行われ、記録に残る1969年(昭和44年)から現在までには著名なアストンマーティン愛好家、ジャガー愛好家を含めて6人のオーナーがいました。
工場出荷時のシャーシ番号、エンジン番号、ギアボックス番号は現在も全て保持しています。
この車の美点としてはさらに、極めて貴重な当時のオリジナルハードトップを持つ点があります。これは、慣れれば一人でも着脱可能なほど軽く簡単な作業性を持ち、保管用のスタンドも付属します。
ハードトップは快適なドライブを楽しめるのみならず、オープン状態、ソフトトップ状態に加えて、当時のルマンを戦ったライトウェイトモデルそのままの美しいスタイルを
再現できることが大きな魅力であり、同じEタイプオーナーからも羨望を浴びること請け合いです。
当車両は全体的に素晴らしいコンディションに維持されております。
オールドイングリッシュホワイトのペイントは長年にわたり丁寧に扱われ、清潔感のある印象です。ドアストリップ等のラバー類は現在リニューアルを行っており、新車同様に仕上がる予定です。
外装はほかにも、ボディ下回りの仕上げ、ハードトップへの再塗装を行っています。各部メッキ類も必要に応じて再メッキを施してあります。
内装はレッドの革を近年に完全に張り換えられており、仕上げられたダッシュボードとともに気持ちよくお乗りいただける状態です。
メーター回りの配線もオリジナルスペックの新品を使用し全て引き直してあります。ステアリングはリプロ品に交換された車両も見られる中、当時の貴重なオリジナルを良い状態で装備しています。
ブラックのソフトトップも新品で張り直し済みです。
エンジン系統は近年の作業だけでも、
オリジナルの9:1圧縮比のシリンダーヘッドをオーバーホールし、吸・排気バルブともに新品交換、バルブスプリングも交換しすり合わせを行っています。
シリンダーブロックのコアプラグの交換、コンロッドのバランス取り、ビッグ・スモールエンドベアリングの交換、タイミングチェーンとテンショナーの交換。
オリジナルのSU
HD8型キャブレターのオーバーホール、ラジエターのオーバーホール、ラジエタータンクの新品交換、ならびにウォーターホース類の新品交換。
ウォーターポンプの交換、デストリビューターのオーバーホール、エキゾーストマニホールドをオリジナル通りの琺瑯ペイントがされた新品に交換、排気系のマフラーを全て新品交換。
ガソリンタンクも新品に交換してあります。
足回りは、フロントとリアのサスペンションパーツを全てオーバーホールし、ショックアブソーバーをフロント2本、リア4本をコニのクラシックの新品に交換。ブレーキキャリパーもオーバーホールしています。
タイヤは当時の純正装着であるダンロップSPスポーツラジアルの現代製新品を履いていており、快適な乗り心地と安全性です。
運転したフィーリングは素晴らしいのひとことです。心地よいビートを刻むエンジンはトップエンドまで快音とともにスムーズに回り、実用領域の2000-3000回転もとても良く安定しています。
純正のThe Moss
Gear社製の4速ギアボックスは適切に維持されており、良好な感触でシフト操作ができます。
消耗した車にありがちな、異音や操作の重さなどもありません。
この車は特に、リアのサスペンションとショックを街乗り用にフォーカスしたソフトなセッティングを施してあり、日常使用に好適です。
高いレベルで仕上げられた60年代スポーツカーの傑作を深く味わえるまたとないチャンスです。お客様の伴侶として最高の状態を維持し続ける事、
またお好みのドライビングスタイルに合わせて仕立て直す事、これからのプランを当社にてぜひご相談ください。