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TOP STOCK LIST 1968年 ポルシェ 911S タルガ

1968年 ポルシェ 911S タルガ

INFORMATION

年式1968年
カラータンジェリン
内装ブラック×オレンジ
車検期限2023年4月
装備左ハンドル、5速マニュアル、レカロ製純正スポーツシート、
PRICESOLD OUT

DESCRIPTION

 1965年に誕生したポルシェの歴史的モデルである901型、すなわち後の911と呼ばれるモデルは瞬く間に世界的な大ヒットモデルとなり、その後50年以上に渡りポルシェのトップモデルとして君臨してきたのは皆さんご存知の通りです。その911の進化は性能向上を目指して、より乗りやすく安全に、かつ高性能を持つモデルとして弛まぬ改良を続けてきた歴史でもあります。
 
 デビュー当時、911は2L/6気筒、130馬力の強力な心臓を持っていました。それはライバルと比較しても充分高性能と言えるものでしたが、すでに65年にレース用にチューニングされたフラット6エンジンを搭載したポルシェ904が、イタリアで行われた公道レース・タルガフローリオにおいて良好な結果を収めており、これが極めて信頼性の高いユニットである事を確信したポルシェは、市販モデルの911にもこの高性能版エンジンを搭載することを決めたのでした。これが、今回ご案内する911Sというモデルになります。

 1966年7月、公式に発表された911Sのパワーユニット(901/02型)は、初期型で不評であったソレックスキャブレターからウェーバーキャブ40IDS型に変更されており6600回転で160馬力と、それまでのモデルから30馬力以上も向上していました。無論、それに伴いピストンは鋳造から軽合金製の鍛造の物を使用し、高圧縮にも耐えうるようコネクティングロッドなども窒化処理されており、レースカーに使われていたノウハウが惜しげもなく投入されていました。ミッツションは従来のタイプと同様ですが、ギアレシオはより高速型になり最高速度は225キロと言われています。また、翌68年にはさらに10馬力アップしておりその走りはより一層刺激的なものになりました。
 
 現代のレベルでみれば左程たいした性能ではありませんが、実際その走りは、何と言っても1トン少々しかない車重と、シャープな切れ味の回転フィーリングからくる加速感、また騒音規制など受けていない軽量かつ抜けの良いマフラーと、強烈な吸気音を奏でるキャブレター。それらが一体となって911Sしか持ち得ない独特の刺激的な走りを体感できるモデルと言えます。さらに高性能化に伴い、シャシー/足回りなども当然の如く強化されていました。ブレーキに関してもベンチレーテッドディスクに変更され、パッド/ピストン径が大型化された911S専用キャリパーを採用。サスペンションはリアにアンチロールバーを使用しKONI製のショックアブソーバーが装着されました。
 
 また、68モデルはメーターのデザイン、ドアハンドルの形状などに変更を受けていますが、ボディーその物は初期モデル同様のショートホイールベースのままで、翌、69年にはホイールベースが伸びて前後フェンダーにもフレアーが追加されるなど変更されましたから、この68モデルまでがショートホイールベースの最後のモデルとなります。

 当車両は、1968年にアメリカのディーラーで販売された1台です。何とインテリアはオリジナルのままを保っており、当然、ボデイーの腐食や大きなアクシデントの形跡も無く素晴らしいコンデションを保っています。
シートも当時オプションで装着された初期タイプのレカロ製・スポーツシートが奢られ、それも希少なオレンジのファブリックを組み合されたものです。ダッシュボードやカーペットにいたるまで新車当時の物がそのまま残されて居ます。
 
 勿論、エンジン、ギアボックスもオリジナルマッチング、ボディーカラーもオリジナルのタンジェリンです。ホイールは68Sから加わった15インチ5.5Jのフックス社製の鍛造アルミホイールを装備。
 タルガモデルによるオープンエアのドライブは、リヤから聞こえる刺激的な吸排気音と7千回転まであっという間に回り切るシャープなエンジン。軽量ボディーが生み出す軽いステアリングやクラッチなど、すべての操作感に軽快さを感じ、まさに思い通りにコントロールできる楽しさは格別です。
 
 また、68年の911Sクーペの生産台数は1267台、対して911Sタルガは何と僅か442台しか生産されていません。前年の67年モデルのSタルガの生産台数718台に対しても少なく、相当なレアモデルと言えます。
まさにショートホイールベースの911の中で、最も希少なのがこの68年911Sタルガなのです。従って日本国内で同じモデルを購入出来るチャンスはまず無いと思われます。

 現在、歴代の初期型911(1965〜73年)の中でも、RSなど特殊なモデルを除けば、この67~68Sは最も希少かつ高価なモデルとなっています。ブッツイー・ポルシェ博士がデザインしたオリジナルの美しいボディーラインはそのままです。

まずもって出会う事の出来ない素晴らしいオリジナルの68年の911Sタルガです。是非一度、現車をご覧になってください。