STOCK LIST
1964年 アルファロメオ ジュリア SS(スプリント スペチアーレ)
INFORMATION
年式 | 1964年 |
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カラー | ダークブルー |
内装 | レッド |
走行距離 | 不明 |
車検期限 | 車検切れ |
装備 | 5MT・ラジオ・ETC |
PRICE | SOLD OUT |
DESCRIPTION
1964 Alfa romeo Giulia 1600 Sprint Speciale
シャーシナンバー: AR*381198*
エンジンナンバー: AR00121*01282* (新車製造時の組み合わせのまま)
ボディカラー : ダークブルー
インテリアカラー: レッド
1910年から続くミラノの名門スポーツカーメーカーであるアルファロメオは、その⾧い歴史の中で常にスピードと美しさを追求し続けた孤高のブランドです。
戦いの場であるサーキットと高級スポーツカー製作とそれぞれの最前線に身を置くアルファロメオは、さまざまなカロッツェリアともに数々の優れたカーデザインを生み出しました。
1913年の40/60HP型の革命的な流線形ボディをはじめとして、アルファロメオのカーデザインは目に見えない空気の壁と闘い続けた進化の歴史ともいえます。
1台1台が手作りであったこの高級スポーツカーメーカーは、時代の変化ともに優れたデザインを武器にした量産メーカーとして市場への浸透を図り、みごと成功を収めます。
この重要な場面を託されたのはフィレンツェ出身の伝説的なデザイナーであるフランコ・スカリオーネでした。
スカリオーネは1954年に戦後のアルファロメオの名声を決定付けた“ジュリエッタ“を生み出したことで自身の評価を不動の物とする一方、1953年から55年にかけて“クーペ空力技術”(Berlina Aerodinamica Tecnica)の名を関した3 台の連作ショーモデル、BAT5、BAT7、BAT9 を次々と製作し、当時の自動車デザインに大きな影響を与えました。
当時最先端の空力理論により生み出されたそれら3 台のショーモデルのデザインは後に、アルファロメオの傑作スポーツカー、“スプリント・スペチアーレ“として結実します。それがまさに今回ご紹介する車両です。
1957年のトリノモーターショーで発表されたスプリント・スペチアーレは、量産車ばなれしたまさに美の化身のようなスタイリングで現れました。あらゆる細部が曲面で作り上げられており、巻き上げ式のサイドウインドウまでが、並行方向のみならず垂直方向にもカーブを描いた三次元曲面で製作されています。
視覚的なスマートさだけではなく、実際の空力性能も極めて優秀なもので、空気抵抗係数が0.28 というこの時代の車とは信じられないほどの性能を持っていました。
2年後の1959年から1.3 リッターエンジンのジュリエッタ スプリント・スペチアーレ(SS) として市販が開始され、1962年からはより強力な1.6 リッターエンジンが搭載されたジュリアSSとして再登場すると、その彫刻的な美しいデザインもディティールも変わらずに継承されました。優れたものは改善する必要も無かったのでしょう。
ごく低く細⾧いノーズ、トランクリッドにつながる傾斜した独特のリアウィンドスクリーン、スパッと断ち切られたテールの魅力的な造形など、オリジナルの空力的なスタイリングはそのままに、インテリアのみがいくつかのディティールが改良を受けました。
1.6リッターに強化されたジュリアSSは、その高速安定性の良さがジェントルマンレーサーたちにも大いに好まれ、シチリアのタルガフローリオレースや、イタリア各地でのヒルクライムやサーキットレース、海外でもアメリカでのデイトナ24時間などで活躍をしました。
ここまでデザインの美しさに寄り添った量産型クーペは貴重な存在といえます。他のメーカーではわずかにジャガーのEタイプや、メルセデスの伝説的な300SLガルウイングが比肩する数少ない存在と言えるでしょう。現在では2億円以上の価値を持つ300SLに対して、このジュリアSSは少しも引けを取らない存在感を持っています。
わずか1000kgにも満たない重量に強力な1600cc4気筒DOHC エンジンを持つこのジュリアSS は、進歩的な設計の5速マニュアルギアボックスと相まって現代の路上でも十分すぎるほどの動力性能と痛快な運転体験をもたらします。
1963 年から1966 年にかけて生産された1.6 リッターのジュリアSSはわずかに1,366台にすぎず、状態の良いものは必然的にさらに少なくなりますから、良い車を入手のチャンスはおのずと限られます。
ここにご紹介する、ボスフォラス海峡に由来する名を持つブルー・ボスフォロという純正カラー(AR339) でフィニッシュされたジュリアSS は、国際ヒストリックカー連盟の中でも審査厳格なドイツ・ハンブルク支部により2016 年にA/3 クラス(新車時由来のオリジナリティが非常に高く、状態も良好)の評価がなされた素性の確かな一台です。
1964年9月8日にアルファロメオ工場で製作されたのち、ドイツのフランクフルトに新車として配達され、イギリスのオーナーを経てドイツに再輸入されるまでの来歴が保管されています。
ここ数年はドイツで著名な女性自動車ジャーナリストが保有し、数々のヒストリックカーイベントに参加していた著名な車でもあります。
新車当時からの車両履歴を示す登録資料、整備資料、メーカー公式の工場出荷資料、もちろん整備時写真など、膨大な資料もきちんと残されていることもこの車の大きなセールスポイントです。
ダークブルーのボディは大事に使用されてきた事がうかがえるクリーンで雰囲気の良い佇まいです。実際に使われてきた車両の為いくつかの小キズはありますが、全体的にボディのパネルラインが整ったとてもきれいな状態にあります。鮮やかなレッドの内装は、純正通りのビニールレザーとファブリックを組み合わせたおしゃれなもので、乗り込むたびに華やいだ気分になります。
国内へは弊社が2022年に輸入、車検登録をしております。安心してお乗りいただけるための車両整備も既に行っており、いつでも気持ちよくドライブしていただけます。
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